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お産の時の呼吸法についてもう一度補足、説明をします。

陣痛が始まると、肩の力を抜きながら静かに深く息を吐き、ついで、お臍のあたりの力を抜いてゆきます。
決して自分で肛門の方に力を入れていきまないこと。
肛門の方に力を入れると骨盤内の筋肉が緊張し固くなり胎児を締め付け下がるのを邪魔します。
ただ、何も考えないでひたすら呼吸に意識を集中して、静かに吐いてゆくのです。
吐き終わり、姿勢をもとにもどすと空気は自然に肺の中に入ります。
陣痛が続く間、辛抱強く呼吸法を繰り返します。

この呼吸法によって、産道の筋肉の緊張が緩みます。
結果、胎児への圧迫が自然の子宮収縮だけになります。
このことによって自然の子宮収縮をほとんど100%近く利用出来て、胎児への圧迫が最小限度ですみ、元気な赤ちゃんを産むことが出来るようになるのです。
しかも、筋肉を緩めることは脳を鎮静させることにつながります。
脳が混乱すると一つの痛み、恐怖感でも何倍にも感じるのです。

ラマーズ法が日本に入ってきた頃は、吸って吐いてと早い呼吸法でした。
しかも、生まれる前は短息呼吸(ハッハ、ハッハと連続する呼吸)をしていました。
早い呼吸は酸素と炭酸ガスのバランスがくずれ、動脈管が収縮します。
はじめは手とか口がしびれだします。
ついで脳の血管が収縮するので、脳は酸欠状態になり、幻覚、幻想が現れたりします。
幻覚剤が法律違反になり、一部の宗教家などがこの早い呼吸法を利用している場合が見受けられます。
しかし、最悪の場合、子宮動脈の収縮が起き胎児への血液の流れが少なくなり、胎児が弱ります。

{ したがって、早い呼吸法とゆっくりした呼吸法(弛緩のための呼吸法)とは目的からして全く別な方法というべきです。}

なお、このサイトには1、2タイプの呼吸法がのっていますが、自分のやりやすい方法をしてください。
つぎに、児頭が下がってきて、いきみに耐えきれなくなったときは、フーと思い切り吐いて次いでウンと軽く1〜2秒間いきみを加えます。
それ以上ウンーウンと力を入れていきまないこと。
次に、頭が外に4〜3分の1ほど出てきたときは、決していきまないで深くゆっくり吐くと児頭は自然に出てきます。
同時に頭部は90度回旋します。
そして、次の陣痛を待って1〜2度だけ軽くいきむと後方の肩胛から産婦の腹部に向かって体部が娩出されます。
それぞれのいきむ時期、いきみを止める時期は助産師が声をかけますので、必ず守ってください。

そして、どうしても、痛み、苦しみに押し流されがちになるので、この呼吸法を夫、母親、その家族などの人々も共に学んで戴き、お産の時、医師、助産師、看護師と共に目を開けて皆と目を合わしながら一緒に行えばうまく行きます。
目を閉じてしまうと一人だけの世界に閉じこもり、身を固くして緊張をますばかりになります。
これがラマーズ法分娩を成功させる秘訣になります。

結果、ピンク色をした元気な赤ちゃんが生まれ、その瞬間の感激は産み終わった皆様はもとより立ち会った人々にとって言い尽くされないものがあります。

{ 万一、産婦、胎児に異常が起きて緊急に帝王切開をしなければならない場合でも、準備がととのうまで懸命に呼吸法を続ければ、病状悪化の進行を少しでも遅らせることが可能です。}

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